えっ!症状を和らげる?花粉症とストレスの関係性

 

「ストレスは花粉症に良くない」のような言葉を耳にしたことはありませんか?

 

ストレスは万病の元という言葉があるように、あらゆる病気との関係が取り沙汰され、巷にはそれらにまつわる情報が溢れています。

 

身近な例を挙げますと、ストレスからくる不眠といった具合でしょうか。

 

とかくネガティブなイメージで捉えられがちのストレスですが、花粉症との関係はどういった具合でしょうか?

一時的なストレスは花粉症の症状を和らげる

 

上司に嫌味を言われストレスを受ける男性

少なくとも症状を直接抑えるという意味においては一時的なストレスは花粉症に苦しむ人たちにとって決してマイナスな面ばかりではありません。

 

ストレスは交感神経を刺激して花粉症の症状を和らげるのです。

 

一方で、長期間ストレスにさらされることによって自律神経のバランスが乱れた結果、花粉症が悪化するのではないかという見方もありますが、そのことが花粉症の症状において具体的にどの程度の影響を及ぼしているのかはまだはっきりとはしてません。

 

花粉症対策においては、ストレスの影響を過度に重要視するよりも適切な薬物療法等に頼った方が費用対効果の面から考えても得策のようです。

 

とはいえ、ストレスは高血圧を引き起こしたり消化器系の疾患のような別の病気の原因にもなるので、やはりストレスを溜め込むのは好ましいことではありません。

 

多くの薬の効能に副作用があるように、ストレスも対象となる疾病によって異なる役割を示すことがわかる好例ともいえます。

ストレスと交感神経

 

まず、からだがストレスを感じると交感神経を刺激させ活発にさせます。

 

交感神経のはたらきが活発になると血管を収縮させることで末梢部分への血流を抑えます。

 

血流が抑えられることでケガをした際の止血処理と同様の現象が起き、鼻水や涙の分泌を減らしたり鼻の粘膜の腫れから起こる鼻づまりを緩和させます。

 

運動すると鼻の通りが良くなるのもこのためです。

 

運動することによってからだに掛かる負荷、すなわちストレスが交感神経を刺激させるのです。

 

つまりストレスは交感神経のはたらきを通して結果的に花粉症の症状を和らげているのです。

 

これはとても理にかなったしくみです。

 

太古の時代の生活において、ストレスを受けるような局面である狩猟や闘争などの局面に至ったときに、鼻水や涙が溢れていては支障をきたしてしまいます。

 

いわば人間が生きていく中で獲得した様々な生理反応のうちの一つなのです。

 

現代においても同様のことが言えます。

 

例えば大事な会議におけるプレゼンといった手のひらに汗を感じるような場面では無意識のうちに少なからずストレスの恩恵を受けているのです。

交感神経のはたらきについて

 

この交感神経のはたらきを利用することは、花粉症対策における一つの方法でありまして、花粉症の薬の中には交感神経を刺激する成分も含まれています。

 

花粉症だけではありません。

 

交感神経のはたらきは他のアレルギー性疾患とも深い関わりを持っています。

 

例えば気管支喘息があります。

 

喘息発作を抑える気管支拡張剤というものがありますが、この薬もその名前の通り、薬によって刺激を受けた交感神経が、肺にある気管支を拡張させて気道を広げることを利用しています。

 

ちなみに、交感神経ときっ抗関係にある副交感神経というものがあります。

 

リラックスした状態になると優位になり、快適な眠りを誘う、血行が良くなるといったような関係から、からだに良いという印象を持たれる方も多いかと思われます。

 

この副交感神経が優位になる夜間において喘息発作が起こりやすい、ひどくなりやすいことは喘息患者の間ではよく知られています。

 

このことは花粉症においても同様で、就寝前に鼻水がひどくなり、かえって安眠が妨げられる原因にもなっています。

 

また、アナフィラキシーショックを鎮めるエピペンという緊急用の注射薬がありますが、これの中身はアドレナリンです。

 

理科の授業でこの名前を聞いたことがある人もいると思います。

 

気分が高揚したり、ストレスを受けたりすると分泌が増して血中濃度が上がる物質です。